「設計と現場日誌」
仙台市の家づくり。照明はどう計画する?
〇 平らな天井でない場合の照明計画は?
吹抜や勾配天井など空間に変化が付いていると、どうしようかと悩む反面、面白い照明の計画を考えることができます。
天井に主となる照明器具を設置するだけでも明るさは確保できるのですが、
埋込照明(ダウンライト)や、壁を照らすブラケット照明、可変性を持たせるためのライティングレールなども楽しいアイテムです。
〇 間接照明の本来の意味
お客様によってはこの埋込照明のことを「間接照明」とおっしゃる方がいます。
本来の意味の間接照明とは光を壁や天井に当てて、その反射光で照明にするという意味になりますのでご注意を。
こちらのお宅はライティングレールを使ったスポットライトの多灯使いの例。
黒い化粧梁と同化していますが、梁の下に設置した黒いライティングレールを採用しています。
照明器具はシンプルでキャンドルのようですね。数を追加することも可能です。
こちらは、板張りの勾配天井に埋め込まれたダウンライトの例。
一灯だけでは明るさが足りませんが、分散して複数設置することによって均一な明かりを確保します。
こちらは、吹抜空間の明かり。吹抜部分の壁を下から照らすブラケット照明(壁付け照明)の事例です。
リビングと連続するオープンキッチンの天井照明の事例。
勾配天井の照明と合わせて、天井から突起を出さないスッキリとするダウンライトになっています。
〇 照明器具はインテリアのアクセサリー?
あるデザインリフォームを得意とする女性建築士さんから聞いた話です。
彼女は照明器具を衣服におけるアクセサリーに見立てるそうです。
吊り下げ型のペンダント照明には、目立つ素材を使ったものや
キラッと光るステンドガラスを使ったものなど、
たしかに宝石のようなアクセントとなる要素がありますね。
キッチンシンクの手元灯として配置した照明の事例です。
小さなガラスのペンダント(吊り下げ型)ライトです。
〇 照明器具の呼び方
照明器具の設置場所によって、照明の呼び方が変わります。
シーリングライト(シーリングとは天井のことですから天井に取り付けるタイプの照明)
ブラケットライト(壁に取り付ける金具をブラケットと言います。手すりの受け金具などもブラケットと言いますね。壁付け照明です。)
ペンダントライトは天井に付いていますが、コードやチェーンなどで吊り下げているタイプの照明のことになります。
ゲーブルの上には、明かりを近づけるためにペンダントライトを採用する場合が多いですね。
先日の現場で採用されたダイニングテーブル上の照明器具をご紹介します。
ダイニングテーブルは、当然食事をする場所ですから柔らかな電球色のランプを使うことが多いのです。その方が料理も美味しく見えます。団らんにもふさわしいですしね。
でも、小さい子供さんは勉強するときもお母さんの近くに寄ってくるものです。大きなテーブルは時としてお子さんの勉強スペースになっているというお宅も多いのでは?
(ダイニングスペース。まだテーブルが入っていないのですが、、)
〇 光の色合いに注目
そんなときのランプは電球色よりも勉強や読書に集中できる昼白色のランプが適しています。
そこで照明器具メーカーのカタログからお客様がお選びになった器具は、光の色を変えられる調光式のLEDランプが使われていて、食事とか勉強とかの場面に合わせて光の色を変えることができるランプでした。
明るさだけでなく、光の色も調整できるLEDランプを採用した器具も続々でていますね。
〇 便利な機能付きの照明器具
そのほか、外部の照明器具で便利なのは「センサー付ライト」。
ガレージや玄関ポーチなどに設置します。
人が近寄ると反応して明るくなってくれるというもの。
防犯目的の場合は強く光って侵入者を威嚇しますが、玄関ポーチならば来客や家族を迎えてくれるようにゆっくりと明るくなる設定があります。
こんな明かりに出迎えられて家に帰るとほっとできると思いますよ。