「設計と現場日誌」
仙台 一番町でお店の改修工事を担当しました。
仙台で「ぬくもりのある家づくり」を心がけている柏倉です。
今月は、もうかれこれ13年のお付き合いになる一番町文化横丁の「味工房」様の改修工事を行いました。
地味な配管排水枡の更新、ひび割れた内壁や土間コンクリートの修理、雨漏り修理、天井裏の電気配線引き直しなどの老朽化対策に加えて
ぱっと目立つのが入口扉の交換工事でした。詳しくはこちらの施工事例記事をご覧ください。
明るく”しない”照明
併せてご依頼いただいたのが、お店の照明器具交換です。
住宅の仕事をしていると「明るい家にしたい」と言うご要望をよくいただきます。勢い夜の照明についても暗くならないように明るめの照明が採用されるケースが多いです。
長年この仕事をしていますが、「暗めの照明にしたいのよね」とおっしゃったお客様はお一人だけですね。お一人でよく海外旅行を楽しんでいらっしゃる方でした。
外国に行くとこの日本の照明の明るさとは違う雰囲気があるそうです。要するに日本は「明るすぎる」もしくは「まぶしい」らしいです。
さて、飲食店(夜のお店)である味工房の親方が言うには
「お客さんは顔を照らされると落ち着かないんだよ。後ろから光が当たるくらいがいいんだ。」
「照明器具のカタログを見ても明るい器具ばかりだね、20ワットくらいの器具でいいんだ」。
照明器具メーカー数社のカタログをみてもらい、選んでもらいました。
一階、カウンターの照明はライティングレールに白熱灯20W相当のLEDスポットライト。
お店を始めた頃はカウンターの上から吊り下げ型(ペンダント)照明があったそうですが、ご自分で外して暗めの照明に付け替えたそうです。
二階の座敷は、以前はライティングレールに裸電球スタイルでした。この板の間も震災後に畳から改修工事をさせていただきました。
今回採用したのはペンダント型のLDE電球(裸電球に似せた形)で笠がついているタイプ。
リモコンでお手軽に「調光」「調色」ができる器具が増えています。
住宅用照明器具にも調光タイプが増えてきました。特別な配線や調光器を設置しなくてもリモコンで明るさや色合いを変化できる器具があります。
雰囲気作りのために「暗めの照明器具」。お考えになってもいいかもしれません。