「設計と現場日誌」
屋根のメンテナンス工事
2023年06月03日
築15年のお宅で、スレート屋根のメンテナンス工事をしています。
数年前に追い焚き付きのエコキュートへの交換見積を依頼されたのがご縁です。そのときは諸般の事情で新築時に建築したハウスメーカーさんに依頼なさったのですが、そのときのいきさつを憶えていらっしゃったのか今回またお声が掛かりました。
そのメーカーさんからは屋根塗装のご提案があったので当社でも塗装の見積をお出しして契約頂きました。
さて足場をかけて、手始めに洗浄作業と乗り込みましたが、、、、
「社長!この屋根には塗装できないですよ!」と塗装屋から電話が。
以前はスレート屋根材には強度を高めるために「アスベスト」が配合されていました。ところが、アスベストにはそれを吸い込むことで健康被害があるために現在は使用が禁止されているます。アスベストは安価なのに耐火性を上げ、強度を上げるので「奇跡の鉱物」と呼ばれていました。
こちらのお宅が建築されたときはその害をなくすために「ノンアスベスト」の製品が供給され始めた頃なのです。
しかし、、、結果的にこの時期の製品は、十分な強度が出ていませんでした。
こちらの屋根は、所々反り返り、欠けが出ていました。塗装屋曰く「ここを歩くだけで割れちゃうんです、他の現場でもそんなことがあったんです。」
ということで、こちらの工事は屋根の塗装ではなく、ガルバリウム鋼板屋根をかぶせるカバー工法でメンテナンスすることになりました。
強度不足のコロニアル屋根について事情を詳しく説明してるサイトをみつけたのでリンクを張っておきます。